1999年5月13日
今日も次の寺まで長丁場だ。
ガイドブックによると59Km1時間30分と出ている。国道56号線を走るので事故に注意しなくてはと自分に言い聞かせて走る。
龍光寺までの道もトンネルが多い道だ。最近お遍路さんがトンネル内で事故に遭う事が多いと言う話を聞いたので注意しながら走る。
宇和島市へ入って56号線と別れ寺への道に入るのが判らずそのまま走ってしまった。地図を見ても所在地が良く判らない。やはり聞くことにした。少し戻って教えられた道を行くと案内板が有り、其処からはすんなりと寺に行けた。
昨年は雨の中を歯長峠を越えたが今日は天気がよい。長い峠道を越え県道29号線を寺に向かう。
余り迷うこともなく到着。いよいよ岩屋寺までの93Kmの道のりだ。
宇和町から大洲市へ国道56号線を走り、内子町へ。昨年は此処へ泊まって、翌日の宿がどうしても取れず、仕方なくタクシーで岩屋寺へ行ったことを思い出しながら、川沿いの細い380号線を走る。所々道を広く整備している所があるがバイクでは何でもない道だが車で走るのは大変だ。何か昨年の道と違うような気がするが、タクシーの時は途中まで違った道を走ったかも知れない。やっと見覚えのある真弓トンネルを通過、久万町に出る。
途中で昼食をとり33号線に。暫く走ってから左折れし、岩屋寺への川沿いの道を行き、やっと登り口の駐車場へ着く。
45番 岩屋寺の行場 逼割禅定 寺まで15分位坂道を登る。納経を済ませ行場の鍵を借りて逼割禅定へ。ここも今回で二回目なので前回ほど緊張せず淡々と登る。しかし最後の梯子を登ってお経を上げていたら家内を思いだし思わず「三津子きたよぅー、元気でやっているよぅー、さようならぁー」と大声で叫んでしまう。空で三津子が聞いているような気がして涙が出てきてしまった。
気を取り直して慎重に鎖につかまっておりる。入り口へ出てきたら夫婦連れの方が「登りますから扉を開けて置いて」と云うのであとを頼んで下る。
大宝寺を参拝して浄瑠璃寺に向かう。国道33号線を走る。三坂峠を越えて順調に走る。ガイドブックによると、トンネルを越えて少し行くと道がループしている所があり、其処から浄瑠璃寺へ下るように出ていたのでループ状になっている道に気を付けていたが判らず、どんどん下っていく。
大分下がった所に店屋が有ったので道を聞いたらやはり通り越してしまっていた。「殆どの人が判らず、此処で聞きますよ」「判ったと云って戻って行くけど、結局判らないと戻ってくる人の方が多い」と女将さんが云っていたので、兎に角下ることにした。砥部町へ入ったら尚判らなくなり、万事休す。仕方なくスタンドで尋ねる。店員が親切に教えてくれるが良く判らない。理解した所まで行って又尋ねる。尺取り虫戦法で少し行っては聞くよりしょうがない。
バイクに乗った若者が居たので近くへ寄って尋ねたら後を付いてこいと云われ、追い掛け、長珍屋近くまで行き、別れていった。「有り難う」と手を振ってお礼を云う。長珍屋は初めてだが大きな宿で驚いた。荷物を下ろしバイクを裏の置き場に止めて、部屋へ案内して貰う。やれやれご苦労さんでした。!!
(今日の記録 所要時間 11時間54分 走行距離 197Km)
次へ |
[バイク遍路の記録] 目次に戻る | Copyright (C)2000 田辺 弥寿雄 |