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1999年5月12日
思いもよらず隣村の等々力さんに会う。
ガイドブックによると岩本寺より金剛福寺まで103.8Km2時間と有る。
朝6寺からの勤行に出る。今日は今まで一番の長丁場だ。朝のお勤めは30分位だと云っていたのに、住職の法話の長いこと長いこと。周りの方達もやきもきし、終わったのは7時を廻っていた。大急ぎで朝食を頂き、7時45分足摺岬に向かって出発。
国道56号線をひたすら走る。トンネルが多くなってきた。歩きの時はトンネル程怖い所はなく、車が来ると音と風圧で体がおかしくなるような気がしたが、バイクでも本当に怖かった。佐賀町から井の岬、入野松原、四万十川大橋を渡って国道321号線を走る。途中白装束の歩き遍路2,3人を見たが声を掛けたい気はするが、バイクなので汗水流して歩いている方に何となく気が引けて声も掛けずに走り抜ける。
38番 金剛福寺 昨年泊まった民宿久百々に顔を出す。「あれっ 等々力さんに会いませんでしたか?」「今朝出かけられたから未だ四万十川大橋までは入っていないと思うけど。お遍路さんに会いませんでした?」「等々力さんは車で廻って、もう帰って居るんじゃないですか?」「いえ、逆打ちで又歩いて居られるんです」
じゃあ反対側の歩道を歩いていたのがそうかなと慌ててとんぼ返りをして追い掛ける。やっと白装束が目に入り声を掛けたら等々力さんだった。道端の金子さんというお宅の庭先を借りて話し込む。
よもやこんな所で会うとは夢にも思っていなかったので嬉しかった。
等々力さんが逆打ちで無かったら、バイクで無かったら、久百々に寄らなかったら等、いくつかの偶然が旨い具合にかみ合って、思いも寄らぬ幸運に恵まれた。
お大師様々だ。
お互いの健闘を願って再び足摺に向かう。金剛福寺へ参拝の後、昼食大休止。
延光寺へは以布利へ戻らず、昨年同様岬を廻って土佐清水に出て下川口から県道28号線を宿毛へ出ることにした。そのつもりで岬を廻っていたら何時の間にやら足摺スカイラインに入り込んでいた。仕方なくそのまま進むことにした。
スカイラインと云っても格別眺めが良いわけでもなく期待はずれで国道321号線(足摺サニーロード)に出て海岸線を進む。28号線は昨年通っているし一本道だから安心して走る。道の駅で小休止し、市内を通って延光寺へ。国道から寺の方へ曲がって走るがどうも道がおかしい。工事の人に聞いたら、交差点を間違えて一つ向こうを曲がってしまったらしい。どうにか正規の道に戻り無事参拝。
国道56号線を観自在寺に向かう。途中で今夜の宿を探す。城辺ビジネスホテルが取れた。時間が有るので寺まで行って納経し引き返してホテルへ行くことにした。
観自在寺までは31Km約1時間の道のりだ。嫌なトンネルが幾つも有る。
道は国道だから間違うことはない。安心して走る。まだかまだかと30Km以上走ったが寺の標識が無い。おかしい、おかしいと思いながらも走る。どうもおかしいので店で尋ねたらやはり通り過ぎていた。仕方なく引き返し、途中で左折れし、寺へ到着。休んでいたらバイク遍路の若者が来て話をしたら、やはり通り越して戻ってきた由。若い人でも間違えるんだから、年寄りなら尚更だと、変に納得する。
ホテルが判らず町中をうろうろ。国道へ出てみると城辺と書いてあるので、近くだと思い看板でも出ていないかとキョロキョロ探すが判らず、再び電話して聞くと寺の前を左折れし町なかを進んで来れば左側に有るという。あちこちで聞いてこの辺かなと魚屋で聞いたら此の二階だという。よくよく見たら上の方に看板が出ていた。
魚屋と八百屋の間を入っていくと二階への階段が有った。
バイクを屋内へ置けるとは有り難い。老人夫婦のやっている宿で4,000円で安い割には、まあまあの宿だった。夕食を外で済ませ朝食のパンと飲み物を買って帰る。
(今日の記録 所要時間9時間55分 走行距離220Km)
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