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掬水へんろ館

1999年5月15日
久振りに山道を歩き遍路気分を味わう。

宿の奥さんが横峰さんへ行くなら歩き遍路の道を行って登り口の休憩所へバイクを置いて歩いてお寺へ往復し、引き返して国道へ出て行った方が61番へ楽に廻れると教えてくれたので、其れに従うことにした。

60番 横峰寺 8時40分着−−9時06分出−−9時45分登り口着−−10時10分出

60番 横峰寺山門

栄屋旅館を7時00分に出発。丹原町の商店街を抜け、昨年歩いた道を山へ向か
って走る。 石槌橋を渡り湯之谷川沿いの林道を走る。 バイクは快調。迷うこともなく安心して走る。湯浪の四国の道休憩所に7時33分着。バイクとリュックを置いて登り始める。大阪から来た5人の人達と一緒だったが、遅いので追い抜いて自分のにペースで上を目指す。やはり荷物が無ければ楽だ。1時間ばかりで到着。久しぶりに汗をかき歩き遍路の醍醐味を味わう。
登り道で大きなキツネの尻尾?の様な物を見つけた。道の左斜面に2,3b位で10a位の毛の生えた物が横たわっていた。丁度キツネの尻尾にそっくだ。
珍しかったので思わず写真に撮る。外観といい手触りといいキツネの尻尾そのものだったが、よく調べると風倒木にシュロの木の毛のような物がビッシリと生えていた。それにしてもあの生えている物は何だろう?? 不思議な物だった。
余り疲れもなく参拝。一目散に来た道を下る。
半分以上くだった所で「もう登りたくない」と云いながら来る先程追い越してきた大阪の方に行き会う。「もう行って来たんですか?」「後少しだから頑張って」
声を掛けて走り下る。40分足らずで登り口へ戻り、ゆっくり休んでバイクに跨り61番へ向かう。
一旦林道を戻り国道11号線へ出て走る。64番までは国道に沿ってお寺が有るので迷うこともなく無事参拝を済ます。

61番 香園寺 10時25分着−−10時45分出

62番 宝寿寺 11時00分着−−11時14分出

63番 吉祥寺 11時19分着−−11時33分出

64番 前神寺 11時49分着−−12時18分出

途中2Km位行き過ぎて引き返す。65番への途中で昼食。
65番へは50Km1時間とガイドブックに出ている。国道11号線へ出てひたすら走る。寺の入り口が判らず伊予三島駅近くで道を聞く。駅の左のガードをくぐって市役所の前を行けば良いと教えてくれた。無駄足にならなかった。
見覚えのある公園と、発電所に出て安心し坂を上る。

65番 三角寺 14時33分着−−15時03分出

昨年は椿堂の横を通って下ったはずなのに何処かで道を間違えたか、お堂が判らず192号線を進む。境目トンネルを抜けて、岡田屋の看板を横目で見て雲辺寺へ向かう。普通通る道が崩れて通れないからロープウェーを利用するようにと注意書きが出ていたが、いつもの道からロープウェーへの道が分かれて居るんだろうと勝手に解釈して福助の工場まで走り車道に入ろうとしたら此処ではなく戻れと云われ、ガイドブックを確認したら岡田屋の手前を右折れし、まんだトンネルを通るように出ていた。やつと入り口まで戻りルートに入る。山道で曲がりくねり結構こうばいもきつい道路だ。バイクも大声を上げてギャーギャー云う。
納期用時間も迫りロープウェー乗り場まで、まだか、まだかと気が気でない。
やつとの思いで辿り着く。

66番 雲辺寺 16時36分着−−ロープウェー−−参拝−−ロープウェー山麓駅17時30分

どうにか納経も出来たが、旅館の予約も取っていない。今日は野宿かと覚悟を決めて駅の脇のうどん屋に入り腹ごしらえをする。さて、何処で野宿をしたもんかと考えていたら、女将さんが「宿は決まっているの?」「いいえ、未だです。今夜は野宿と覚悟しています」「良かったら宿を頼んで上げるよ」と云って電話してくれた。大興寺の裏の旅館を予約してくれた。 旅館までの地図まで書いてくれた。
四国の人は何て親切なんだろう。厚くお礼を云って山を下る。
大平旅館18時20分着 野宿でなくて良かったあー。 感謝感謝!!
(今日の記録 所要時間 11時間20分 走行距離 125Km)

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