1999年5月9日
尾中君の不思議な体験談を聞く。
5時起床。 昨夜は良く眠れた。直ちにテントを撤収し出発の準備をする。
道に迷うことなく、途中衛門三郎の庵で小休止。焼山寺までの登りも苦にならず今日こそトラブル無しで巡拝できることを願う。前回宿坊に宿泊した時の外の寒さと満天の星空が思い出される。ゆっくりお参りし、13番へ向かう。
13番 大日寺 しあわせ観音 |
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大日寺までの道は歩き遍路と同じ道なので安心して走る。前回記憶になかった
”しあわせ観音”を写真に撮る。
写真を1枚撮って貰う。
国分寺と名の付くお寺は何処でも大規模なお寺だったようだ。此の寺も昔は大きなものだったと思う。遍路さんが納経所の外で塀の向こうを覗いているので何だろうと覗いてみたら立派な岩の庭園が有った。庭へは入ることが出来ないらしく「何故見せないのかネ」と不満を洩らしていた。デジカメを塀の上に差し出して写真を撮りモニターで見たら良く撮れていた。
二階建ての山門が印象的。
境内が広く車の遍路さんが大勢来ていた。
前回は大日寺を出て恩山寺迄終日雨の中を寒さに震えながら歩いたのに、今回は晴天続きで、ましてバイクだから一日掛かった道を僅か3時間ばかりで走ってしまう。便利ではあるが何か味気ない気がする。
境内で若い歩き遍路の尾中君に会う。色々話しているうちに不思議な話を聞いた。
焼山寺へ登るとき足を痛め、下りに掛かったら痛くて痛くて泣きの涙でやっと神山町辺りまで辿り着き、何処かで野宿しようとしたら、地元の人が国道から少し入った所に寺があるから其処へ行って泊まれと教えてくれた。痛い足を引きずってやっとの思いで辿り着き、泊まることが出来た。
食事を戴き、勤行が始まったとき、行者に足の痛いことを話したところ、早速見てくれ祈祷してくれることになった。半信半疑で一緒に祈っていたところ、行者が云うには、「これは君の先祖が、君が四国を巡拝すると差し障りがあるために足を痛くして居るのだ。今からお払いをして、それを取り除いてやる」と云い、祈祷を始めた。暫くしたら急に尾中君の左腕が後ろに捻り上げられた。 暫くその状態が続き、その内にすっと元に戻った。祈祷していた行者が「足を動かして見ろ」と言うので、右足を動かしてみたら先程まであれほど痛かった足の痛みが嘘のように消えていた。こんな事が有るなんて自分でも信じられないが事実です。それから此のお寺まで快調に歩いて来ました。
田辺さん 此の次此の道を通るときはね是非此処へ寄ってみて下さい。と不思議な経験を話して呉れた。
20番 鶴林寺 |
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車道は急で90ccバイクにはちょっと気の毒だったが、エンジンも焼ける事無く到着する。本堂の鶴も、仁王門の木製の鶴も今回はしっかり記憶に刻み込んだ。
ロープウェー乗り場までの道は狭く車のすれ違いは大変の様だったが、その点バイクは楽だ。昨年は鶴林寺から飛びくだり納経時間に間に合うように息を切らして登ったが今回はロープウェーで参拝することにした。ロープウェーを降りると目の前が寺で余り楽で申し訳ないような気がする。それにしても立派な寺だ。
石楠花が満開であった。ロープウェーからの眺めは素晴らしく、舎心ガ嶽の大師像もよく見えた。
あのような所で修行をされたのかと、ご苦労の程が忍ばれる。乗り場の直ぐ近くのホテルわしの里で一泊する事にした。 宿泊代は多少ほかよりは高かったが設備も良く良い宿だった。
(今日の記録 所要時間10時間42分 走行距離103Km)
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