掬水へんろ館談話室
掬水へんろ館アーカイブ - 高野山町石道

2000/04/29 竜馬16

●shinoharaさん こんばんは
高野山町石道のお尋ねの件で、春美さんの「女へんろ元気旅」や、今回の書きこみで詳しく説明されていますが、それ以外の情報をお知らせします。

●地図の件ですが、春美さんがお知らせしたのは南海電鉄のS59年の記念行事で作成された大変立派な鳥瞰図絵図と思われます。
南海電鉄で問い合わせても現在はないとの事。大阪中央図書館で「高野山町石道」で検索してやっと見つけることが出来ました。私も無理をいってコピーさせてもらいました。
地図上には、慈尊院180町より、1町(108m)ごとにきっちり町石番号が記録されて、根本大塔までの1町。奥の院まで36町あります。
大門(6町)までの道は、町石をたどって行けば良いので迷うことはありません。
道も雨引山(160町)ぐらいまでは所々急坂がありますが、その後は緩やかな大変歩きやすい遍路道です。途中2度(60町約13kmの地点、40町)自動車道を横切るので車には気をつけてください。自動販売機はそこにしかありません。
町石数が段段減って行くのは、結構励みになります。ちょうど室戸まで海岸線を歩く時に、1kmごとに標識があり減って行くのに似ています。
大師ゆかりの丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)に寄り道したいとのことですが、是非お参りして下さい。朱塗り太鼓橋も美しくその奥に構える本殿も壮観で一見の価値があります。
神社の道は、六本杉峠(136町)から右折れして横道へはいり神社へ、帰路は神社より二つ鳥居(121町)に出て再び町石道に戻る。町石道に拘るなら二つ鳥居往復です。お参りを含めて1時間あればゆっくり戻ってこれます。

●その他の書物やインターネットの記事では
地図では1/25000:高野山・橋本
関西ハイキング(昭文社)で高野山町石道の記事掲載。
町石道を歩かれた人の書籍では春美さんの他に◆喜久本朝正さん「四国歩き遍路の記」新風書房 ◆佐藤孝子さん「情け嬉しやお遍路ワールド」近代文芸社 ◆財津定行さん「お遍路は大師さまと三人旅」リヨン社 特に財津さんご夫婦は和歌山港より高野山まで歩かれています。

インターネットではウォーカーの押岡秀和さん「遊歩紀行」構成、写真、デザイン、文章もうとにかく一押しです。皆さんも是非訪問して下さい。
「高野山耐寒修行トレッキング」で冬の高野道や、高野山を体験して下さい。
http://www.wander-trail.com/1999/koya/kouya.html

くしまさんのホームページより検索出来ますが、山陽新聞社の「四国霊場・四季暦」の第8部でも取り上げています。

慈尊院までの道ですが、南海電車九度山駅からですと、徒歩30分。JR高野口駅ですと紀ノ川を渡り、趣きのある高野街道を歩くこと1時間強です。
大門まで(20km)は慈尊院から、健脚で4、5時間、普通で6、7時間かかります。焼山寺越えほどきつくないですが、長時間歩きは覚悟をして下さい。食べ物と飲み物はかならず多めに用意して出発して下さい。

よろしければ私の「町石道を訪ねて 慈尊院から奥の院まで」と地図をお送りします。メールで住所をお知らせ下さい。shinoharaさん以外の談話室の皆様もご入用でしたらどうぞ。

最後に「町石道」の呼び方ですが、正式には「ちょういしみち」です。「ちょうせきどう」や「まちいしみち」ではありません。

[掬水へんろ館] 表紙に戻る