自分探し『結願』目前
紹介した年末年始に串間さんは約二百二十キロを歩き、その後もゴールデンウイークと夏の二回で計約四百五十キロ歩いて、四国の阿波、土佐、伊予、讃岐のうち、讃岐路の一部を残すだけとなりました。数日もあれば歩き通せそうです。
串間さんに近況を尋ねました。
「結願が近づくにつれて、これから遍路に出る人がうらやましい、という思いと、若干のマンネリズムを感じています。ただ結願してしまうのが、もったいない、という気持ちもあります」
当面、この年末年始は歩く計画はなく(結願は)恐らく来年五月の連休になるでしよう」ということでした。
スタートしたのが一九九六年五月だったので、まる三年がかりの四国一巡となりそうです。
串間さんは、ある僧の言葉を引用して、こうも話してくれました。「一回目は、無我夢中。二回目は、知ったかぶり。三回目からが本物。私もまだ修行中。また何度も遍路に出たいです」と。今後も遍路を続けていく気持ちは固まっているようです。「自分探しの旅」が最終章を迎えることはまだまだなさそうです。
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