掬水へんろ館Q&A談話室
掬水へんろ館[四国遍路 Q & A]
菅笠とか白装束なんて恥ずかしくありませんか?
くしまひろし

初めはちょっと恥ずかしい気がしますが、四国では遍路装束は風景に溶け込む自然な姿です。少なくとも、遍路コース上ではジロジロ見られたりすることはありません。むしろ、積極的に道を教えてもらえたり、思わぬお接待をうけたりするキッカケとなります。白装束に身を包むことによって、名刺を出したり、自分がここにいる理由を説明しなくても即座に信頼関係が生まれる経験は、都会生活のサラリーマンには新鮮な感激をもたらすでしょう。

遍路体験は、単に長い道のりを歩くことによって得られるものではありません。遍路として行動し、他者からも遍路として見られることによって完成するものです。したがって、自分自身を遍路であると表明するためのこうした服装はぜひとも必要なものです。遍路装束によって自分自身の心構えを確立する効果もあります。しいて優先順位をあげれば、金剛杖、白装束(少なくとも上半身)、そして菅笠の順序となるでしょうか。

Q & A 目次に戻る