掬水へんろ館遍路の本談話室
掬水へんろ館【小説・詩歌】謎の空海誰もがわかる空海入門
謎の空海誰もがわかる空海入門
三田誠広謎の空海誰もがわかる空海入門 (河出書房新社,2007年)
本体価格 1,400円, ISBN978-4-309-23077-1

だれもがわかる空海入門というタイトルでしたので、仏教書かなあ、と思ったんですが、フィクション・小説でした。空海に親しめる本でしたので、お勧めいたします。

史実と推理の境目がわからないよおに書くのが小説であるから、楽しい読み物ですが、学僧の方がたからは、まゆをひそめることになるじゃないの、ってね。
「空海のおかあさんは、玉依御前ですが、神武天皇のおかあさんが、玉依姫なので、海とゆかりがあり、幼名真魚。おとうさんは佐伯氏で、善通寺の裏の山から昔は鉄が採れた。修験道の聖地は鉱山の分布と重なっている。空海は噴火している富士山を目撃した。出羽三山に足を伸ばした。日本中を駆け巡った。四国八十八ヶ所は伝説だ。」
語尾に「だろう」「違いない」をつけています。
結局、謎がわからない空海入門書だったなあ、と読み終えた。
空海の史跡を尋ねて、わたくしは、おへんろをしていますが、不思議な伝承を大事にしております。空海の伝承を大きくイメージして。
千人のおへんろさんが千通りに「わたくしはこのよおに感じた、こおいう体験をした、こう思った」と人それぞれでいいの。そんじゃま。

投稿者: そんじゃま

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