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掬水の果て > 読書日記 > 本が死ぬところ暴力が生まれる 電子メディア時代における人間性の崩壊
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バリー・サンダース(杉本卓訳) 『本が死ぬところ暴力が生まれる 電子メディア時代における人間性の崩壊 』 (新曜社,1998年)
ISBN4-7885-0652-1人類が「テクストの伝達」によって築いてきた文化が、電子メディアの蔓延によって崩壊していく危険性を訴えています。難解な本であり、「暴力」との関連性についての論理的な筋道は必ずしも納得できていません。しかし、急速に進展しつつある新しいコミュニケーションのあり方によって、既存文化のスタイルが危機に瀕していることは確かなようです。
このような現状に対して、本書も今後人類が採るべき道を示しているわけではありません。結局のところ、インターネットや多チャンネルテレビといった新しいメディアを通じて、従来の「個の成熟」という軸とは異なった次元で、文化・文明が発達していくのだろうと楽観するしかないのでしょうか。
ことによると、グーテンベルグによる書物の大衆化によってもたらされた教養主義が終焉を迎え、新たなサイバー・エリートによる文化がはびこるのかもしれません。
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