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曼陀羅の旅 現代に生きる四国遍路の知恵
和田明彦曼陀羅の旅 現代に生きる四国遍路の知恵 (近代文芸社,1996年)
ISBN4-7733-5941-2

15年間勤務した会社を退職した著者が、1992年8月8日から30日間をかけて野宿遍路をした記録です。主に、駅や神社を利用しての野宿です。まだ、納経料が200円、納経所が夜6時までオープンしていた時代の歩き遍路なので、今とは多少事情が違っている点があるかもしれませんが、お接待や様々な親切に触れて、こだわりが消え、感謝が芽生えてくるところは、歩き遍路に共通する心情だと思われます。

札所の対応に対する違和感やいらだちも、僕たちが感じるのと共通しており、こうした構造はここ10年、変化していないのかもしれません。

飲食店に入らないという決まりを作り、トマト、きゅうりなどに味噌を付けて食い、パンを買って食べるなどして初志貫徹21日目、ついにうどん屋さんのお接待を断りきれず、一口食べて「これが料理というものなんだなあ」という一節には、思わずよだれが出そうになりました。

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