掬水の果て > 読書日記 > ハッカーを撃て!

ジェフ・グッデル,杉浦茂樹訳『ハッカーを撃て!』 (TBSブリタニカ,1996年)
ISBN4-484-96105-9

有名なハッカーだったケビン・ミトニックの半生と、逮捕劇です。米国在住のコンピュータセキュリティの専門家下村努がケビンを追い詰めてFBIに逮捕させるまでが、多面的な取材に基づいて物語られています。著者の姿勢はかなりクールで、この事件は多分にマスコミ的に盛り上げすぎで、ケビンというのはそんなに大騒ぎするほど危険なハッカーではないという見方も紹介しています。

公平な視点を確保するには、当事者たる下村氏及び,下村氏と共にケビンを追跡したニューヨークタイムズ紙の記者ジョン・マ−コフの共著の『テイクダウン　〜若き天才日本人学者vs超大物ハッカ−』(徳間書店 1996年)も読まねばならないでしょう。

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