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松本清張 『砂の器(下) 』 (新潮文庫,1973年) [光文社,1961年]
ISBN4-10-110925-72004年1月〜3月にTBSで放送された同名のテレビドラマの原作です。ドラマの雰囲気がなかなか良かったので、原作を読んでみました。実は、この小説は若いころに読んだつもりだったのですが、ドラマの内容が全然記憶と異なるので不思議になって、本屋の店頭に山積になっているこの原作本を買ってみました。今思うと、高橋和巳『悲の器』と混同していたようです。
ドラマ化にあたっては、色々と設定が原作とは異なっています。ドラマは現代を舞台にしているので時代背景も異なるし、またこの原作ではかなり人間関係が入り組んでいるので、ドラマに全部盛り込むのは無理があったのでしょう。
僕は普通ドラマや映画を見てから原作を読むということは少なく、読んだことのある原作が映像化されたものを見てがっかりするということが多いのですが、この作品の場合はドラマのほうが主題がシンプルに表現されていて、上質のように感じました。
電子音楽を利用した犯罪というのも、原作が刊行された昭和30年代としては話題性を持ちえたのかも知れませんが、内容が非科学的で無理があるし、僕としては興ざめでした。要するに、原作にはいささかがっかりしたというところです。
1974年に公開された映画丹波哲郎主演)のほうも見てみたくなりました。
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