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藤田宜永 『異端の夏 』 (講談社文庫,2004年) [講談社,2001年]
ISBN4-06-273980-1好きな作家の一人である小池真理子の夫ということで気になる人でしたが、作品を読むのは初めてです。
子供の誘拐事件に、刑事と事件関係者の恋愛をからめた作りになっているのですが、僕としては事件のほうも、恋愛のほうも満足がいきません。事件の真相を種明かしする訳にはいかないですが、終盤に見えてくるある事情が人間を突き動かす原動力として「なるほど」と納得できるようには描かれていません。恋愛のほうも、男が女ほれるに至る事情が説明的には表現されているのですが、衝動を感じません。どちらも理屈で組み立てられていると感じます。
冒頭に書いた理由で読んでみようと思っていたところに、書店でたまたま見た標題に惹かれたので買って最後まで読んでしまいましたが、僕には、もうこの作家のリピートはないと思います。
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