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アメリカ200のキーワード
秋間浩アメリカ200のキーワード (朝日選書,1991年)
ISBN4-02-259531-0

昨年11月に読んだ『通じるアメリカ語への道』(秋間 浩)の元祖にあたる本です。"accent" から "ZIP code" までアルファベット順に配列された用語について、特に日本人が誤解し易い点に的を絞って、語義や用法の解説をしています。語学的な解説と言うよりは、アメリカ語の単語を媒介とした日本とアメリカの文化や社会の相違点の解説と言った方が正しいでしょう。語学だけでは異文化コミュニケーションは成り立たないということを再認識させられます。通訳を介して米国人と会話するときにも本書の知識は役立つと思われます。

なお、本書は、アメリカ合衆国で使われている英語についての本なので、いわゆる国際語の一つとしての英語について述べたものではありません。しかし、国際コミュニケーションにおいて英語が使われるとき、どうしても本書で述べているような文化的・社会的な束縛に影響されてしまうと思われます。このことは、英語を国際語とすることが不公正であるというエスペラント運動の主張の一部を構成しますが、仮にコミュニケーションにおいて言語よりも文化の占める割合が大きいとすると、言語面だけに着目したエスペラント運動の意味はないということにもなります。

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