遍路トピックス [2001.9.8][2001.12.6][2002.1.20] 建築家・歌一洋さんの四国八十八ケ所へんろ小屋構想 | by くしまひろし |
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徳島県海部町出身の建築家・歌一洋さんが、遍路道沿いに89カ所の「へんろ小屋」を建てる計画を進めています。喫茶店など休憩できる場所の少ない国道沿いや山道などを中心に、4〜5キロほどの間隔で、休憩・仮眠のできる2〜10坪(約7〜30平方メートル)ぐらいの広さの小屋を建てます。阿南市に建てる予定の小屋は地元特産を竹を使ったりするなど、材料や造りは、それぞれの設置場所の環境や文化に合った設計にするとのことです。 徳島県内に予定している23カ所分については、設置場所の検討をほぼ終え、今後、土地所有者との交渉や、資材提供の呼びかけを行っていく予定です。徳島県内を3年程度で整備、四国4県を10年ぐらいの間には完成させたいとのことです。 2001年9月4日(火)から年9月9日(日)まで、徳島県立近代美術館1階ギャラリーで開催された建築作品展「四国八十八ケ所へんろ小屋」には、徳島県内に設置を予定している遍路小屋の10分の1模型や杉角材を用いたベンチの実物が展示され、遍路経験者などのほか、行政機関からも見学が相次いだとのことです。 歌さんは1948年(昭和23年)生まれで、1977年から大阪市内に建築事務所を開いており、1995年からは近畿大学助教授も勤めておられます。18歳までを過ごした徳島では、玄関先に訪れた遍路に、米などを接待したことが忘れられないそうです。 この構想は、特定の財源の裏付けはなく、「お接待」の延長として地元の方々の支援を前提とした活動です。行政機関や経済界が進めている「いやしの道」や「新四国のみち」とは性格が異なり、あくまでも「へんろ道」のための活動だとしています。しかし歌さんの出身地海部町からは町有地の提供の申し出があるなど、今後、行政機関との連携の可能性もあります。 現在のところ寄付金などの募集は行っていませんが、「遍路道沿いの土地を提供したい」とか、とりあえず激励や感謝のメッセージだけでも送りたいという方は下記へ。
2001.12.6 追記 2002.1.20 追記 関連リンク
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