掬水へんろ館談話室
掬水へんろ館遍路トピックス [2001.6.17]
松山で中司茂兵衛の遺品展示会
by くしまひろし

    納経帳
    中司茂兵衛の納経帳
    納札の版木
    納札の版木

    松山市内で、2001年6月19日(火)〜24日(日)に、中司茂兵衛の遺品展示会が開催されます。中司(中務)茂兵衛は、1845年(弘化2年)に山口県に生まれ、22歳のころ四国に渡って以来遍路を続け、1922年(大正11年)、280回目の終わり近くに76歳で没するまで故郷に帰ることはありませんでした。42歳のとき、巡拝が88回目になったのを記念して道しるべの建立を始め、その道しるべは遍路道沿いに今でも230基余り現存しているということです。

    右の写真は、展示される遺品の一部です。納経帳は111回目まで使っていたもので、重ね印で真っ赤になっています。版木は、「奉偏禮四國霊場二百   度目念佛行者」とあります。あらかじめたくさん刷っておき、納札を使うときに回数の末尾を書き込んだものと思われます。

    会場 松山ヨンデンプラザ

    会期 2001年6月19日(火)〜24日(日)
       午前10時から午後5時まで

    主な展示品

    1. 納経帳2冊
    2. 聖護院よりの度牒
    3. 日記3冊(明治42年から大正11年の死にいたる迄)
    4. 手紙
    5. 遍路280度目の金札
    6. 関連文書
    7. 遍路用具
    8. 茂兵衛建立の道標石の写真及び拓本
    9. 本人の晩年のガラス乾板写真
    10. 納札の版木

    主催 正林書院 (tel: 0297-62-2322)
       YRI05144@nifty.ne.jp

    なお、近日中に東京都内でも同様の展示会を予定しているとのことです。

    情報提供: 正林書院

    参考文献
    鶴村松一,1979,「中務茂兵衛の二百八十回遍路」『巡礼・遍路〜こころと歴史』大法輪閣
    喜代吉榮徳,2000,『遍路の大先達 中司茂兵衛義教』正林書院


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