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掬水へんろ館やさしさの道標

やさしさの道標 お四国大学バリアフリー研究会やさしさの道標(みちしるべ) - 四国遍路とバリアフリー - (社団法人 徳島地方自治研究所,2005年)

身体的な障害をもつ方だけでなく、高齢者もお遍路をする場合、交通機関を利用したとしても札所の中には石段や段差、砂利道などがあって参拝に困難な場合も多いと思われます。本書は、お四国大学バリアフリー研究会が、四国遍路のバリアフリーについて調査・研究を進め、関係する各自治体、および霊場に対するアンケートや、四県の担当部局に聞き取り調査を行った結果をまとめたものです。

四国八十八ヶ所の各寺院に対するアンケート調査では、88ヶ寺のうち59ヶ寺(67%)から回答が得られています。「からだに障害をもつお遍路さんが増えている」という回答が22寺ということで、必ずしも増加傾向が広く認識されているわけではないようですが、バリアフリー対策として、スロープの設置が24寺、砂利道とは別に車椅子の通れる道の設置が11寺、車椅子対応トイレ設置が28寺などで行われています。一方、地形や景観上の条件からバリアフリー対応は困難という回答や、修行の場としての側面を重視すれば「バリアフリー化には一定の限界がある」という意見もあるとのことです。

道標やトイレなどの整備、公共施設の活用、ボランティアの育成などの取り組みについて、遍路道が通過している自治体へのアンケートは88自治体を対象に行われ、78自治体(88.6%)から回答がありました。行政における四国遍路の扱いは、政教分離の原則との関係もあって微妙な問題ですが、四国4県は「いやしのくに四国交流推進協議会」を設け、遍路道を歴史および観光の面で位置づけた活動を進めています。しかし市町村レベルでの取り組みは一部にとどまっており、財政難も加わって、なかなか積極的な活動は展開しにくい状況にあるようです。

本書には、このほか、車椅子を押しながらお遍路をした柴田康生さんの手記、鉦打ヘンロ小屋のノートからの抜粋、座談会の内容などが収録されています。

本書は、下記にて1部1,000円(送料込み)で入手できます。

    社団法人 徳島地方自治研究所 (担当: 清水様)
    〒770-0847 徳島市幸町3-98
    TEL: 088-655-8164

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