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掬水へんろ館花へんろ

花へんろ早坂暁花へんろ - 風の昭和日記 (大和書房,1986年)
本体価格 1300円, ISBN4-479-54037-7
(2002年3月古書購入:1000円)

作者によると「私小説」ならぬ「私ドラマ」なんだそうです。作者は松山近くの遍路道に面した商家に生まれ、幼いころから遍路との触れ合いは生活の一部だったようです。

この書籍は、NHKで1985年(昭和60年)4月から連続7回放映された『花へんろ…風の昭和日記』、および翌年9月から連続6回放映された『花へんろ…風の昭和日記・第二章』の脚本です。この続きの脚本は出版されていないようです。

物語は、著者が生まれる前の大正12年、母親の青春時代から始まります。商家の一家と近隣の人々との日常生活を舞台に、文字通り様々なドラマが展開します。第二章では作者が誕生しますが、早産だったためか、言葉が出ません。心配した母親が、健康を願って女三人と乳児という組み合わせで逆打ちの遍路の旅に出ます。

時代に翻弄される作者の一家をとりまく庶民の生活がユーモラスに描かれているほか、へんろを主題としているだけあって、様々な遍路が登場します。不治の病や家庭不和のために四国を巡り続けるほかない終生遍路もあれば、観光気分の娘遍路もあり、そのバリエーションは現代も同様だと思いました。

僕自身は、このドラマを見たことはないのですが、巻末に、放映時の配役が記されているので、主人公(作者の母親)の桃井かおりの演技などを想像しながら読むと場面が目に浮かぶようです。

ドラマには、主人公の家の近くのお寺として鎌大師(53番から54番に向かう途中にあり、庵主・手束妙絹さんが有名)が登場します。その関係で、鎌大師は「花へんろ一番札所」と呼ばれています。



本書は品切れとなっているようですが、ドラマを小説化したものが出版されています。昭和初めから昭和11年の2・26事件までが描かれているそうです。

花へんろ 風の巻

花へんろ 風の巻

  • 著者: 早坂 暁著
  • 税込価格: \2,350 (本体: \2,238)
  • 出版:文芸春秋
  • サイズ:四六判 / 491p
  • ISBN:4-16-323560-4
  • 発行年月:2004.10
〔広 告〕
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