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1999/07/05 閑林堂
テツヤさんの質問について邪道かもしれませんが、思いついた事を書いてみます。
◎一回目の遍路中、学校ばかり泊まりながら野宿の歩き遍路をしている女性がいるという噂を聞いたくらいですから、男性のテツヤさんなら絶対に大丈夫で
す。はじめての野宿は不安があると思いますが、一度体験すると男女の仲と同じで、後はどこまでも行ってしまうものです。遍路中に一銭も持たずに歩いている人とは4人に出会いましたが、私にはそこまでする根性がありません。これも、一度経験すると行くとこまで行ってしまいそうな気もするのですが。あと、歩いていると遍路道で迷う事はなくても、松山などの都市部の方が迷い易いのは困ったことです。(^^;;
◎これからは昼の暑さと蚊や虫との戦いで厳しいでしょうが、夏場に寝袋は不要として、ゴアテックスの寝袋カバーか寝袋用のインナーシーツのいずれかを持っていると心強いのではないでしょうか。9月の頃でも服のまま寝ていると、山寺などでは明け方の寒さで目覚めたことが何度かありました。朱印を貰わないのであれば、はじめてだと道が分からないので難しいかもしれませんが、暑い昼間に仮眠をとって涼しい時間帯や夜歩くという手もあります。高知のルートは国道が多いので、夜歩くのには最適のコースです。無灯の道路も多いのですが、アスファルト上の白線は絶対に見えますので安心してください。車の少ない道路を歩いていると、対向車のライトが眩しいこともあります。
◎野宿するとなると、野宿ポイントや銭湯・コインランドリー情報など盛り沢山なへんろみち保存協力会の『四国遍路ひとり歩き同行二人』と金剛杖(これがないと歩くのが辛い)輪袈裟(遍路としてのギリギリの装いだと思う。トイレや食事の時は必ず外してください)は絶対に必要です。遍路地図の後ろの方にある休息仮眠可能施設利用条件評価基準表の記号の読み方は絶対に出発前に覚えましょう。保存協力会の地図にも記載されていない野宿ポイントは無数にあります(私の持っている1997版には日和佐の有名な接待バスも載ってません)。何度か書いていますが、四国の野宿にテントは不要です。方角が分からなくなる事が多いので、コンパスは持っていた方が便利だと思います(特に逆打ちの方)。地図はツーリングマップル『中国・四国』から中国だけを外して持っていくとか、一枚ものの四国地図があると便利です。遍路道保存協力会の地図だと、自分がいる場所の全体の見通しが利きません。極端な話、海の側にいても山の中を歩いているような錯覚をすることもあります。(^^;;
◎予算がないと切り詰めていかねばならないので自炊しながら歩くのが一番でしょうが、荷物は増えるし、火を使えないところも多いうえに調理に想像以上に時間を取られてしまいます(自炊しだすと動くのが面倒になって下手をすると半日取られたり、そこで連泊という事態も生じかねません)。自炊となると、団子汁が一番楽(手早く料理でき、腹がふくれる)なので小麦粉と味噌は必需品です。ラーメンの5袋入りパックだと「金ちゃんラーメン」が一番安かったと思います。自炊も三つ葉や茸を採取したり、サワガニを油で炒めたりと面白い事は面白いのですが、毎日のことになると……私はしませんでしたが、野菜などを農家の人に頂きながら歩くのも修行になると思います。
◎コースの序盤を少し検討すると、夜に一番札所の近辺で野宿するとして、霊山寺の大師堂の廊下が正解かもしれません(コンビニは霊山寺の前の国道の東側にあります)。板東駅(JRの駅は最終電車が出ても、近所の若者等が遅くまで騒いでいる事が多い。土佐電は大丈夫ですが)や種蒔大師の東屋(ちょっと遠いか、ここも国道の東側に10時くらいまで開いてるスーパー有り)もポイントです。
◎五番札所地蔵寺の近くに新築中の神社があって野宿しましたが、ここはもう駄目かもしれません。地蔵寺の本堂前の受付所の中(現在は知りませんが、以前は鍵が掛かってなかった(^^;;)や晴れた日の五百羅漢の周囲のコンクリート部分も美味しいです。4番大日寺は大門を閉めてしまうので野宿は無理でしょう。
◎九番札所・法輪寺の中のテントの売店も雨の日の野宿にはグットだと思います。あまり大きな声ではお勧めできませんが、雨の日など止むに止まれない緊急避難時は新築中の住宅に遭遇できるとラッキーです。色々な工事関係者出入りしたりしているためか、一ケ所は鍵が掛かっていない所が多いものです(あくまでも良識を持って)。雨の夜、土佐市の某スーパーの軒先きで寝ていると、センサーにかかったらしく警備会社の車が飛んできたことがありましたが、警備会社の人が店に連絡をとってくれて、そこで野宿させてもらうことができました。そう云えば高知で水害があった数日後の深夜、竹林寺に登ろうとして覆面パトに不審尋問された事もあります。しかし、おまわりさんは親切にも道が壊れていないかパトカーで調べにいってくれました。ああ、四国は最高です)。
◎切幡から吉野川への道の二つ目の神社(最初の大きな神社はやり過ごして。雨も凌げるがトイレがなかったような)。藤井寺の大師堂の回廊。藤井寺から長戸庵の途中の東屋。長戸庵前のベンチ(柳水庵まで水がないので携行が必要)。柳水庵の本堂前のベンチか、柳水庵奥の院(雨の時はこちらでしょう)。15番国分寺の本堂は扉は開け放したままになっていて、雨風が吹き込まないので最高です。
◎無料接待所や善根宿は事前に電話で確認をとっておいた方が確実です。例えば、不動善根宿の河野さん(「四国遍路ひとり歩き同行ニ人」で善根宿を確認しておいてください)は大先達なので不在の時があります。善通寺では寺務所か納経所で聞くと善根宿を紹介してくれると聞きました。69番観音寺も講の御堂に泊めてくれました(70番本山寺まで歩けば、一富士旅館が一泊二食付きで4500円らしい)。安宿の情報や野宿ポイントを知るために、逆打ちの人に限らず多くの出会った人との会話は必須事項です。(^^;;
◎何度か野宿をしていると野宿のポイント探しは、必要に駆られて自然に嗅覚が発達してくるものなので安心してください。晴れていれば何処ででも眠れるというのが実感ですし、何処ででも眠れるようになります。柔軟に臨機応変に対応してください。シャワーのある海水浴場だと安心して泳げますし、汗を流すのにも便利です。気休めですが、リュックのファスナーのライナーに小型のダイヤル錠等をしておくのも精神衛生上いいでしょう。
◎小技ですが、私はユースの会員なので、岩本寺はユースに申し込んで泊まったため宿坊料金よりもはるかに安く泊まれました。料理も寝床(個室)も差はないので、宿坊とユースとどう違うのか考えていたところ、隣に泊まった宿坊組みの人との差は浴衣の有無だけでした。喫煙される方は、大岐から先は金剛福寺の手前までルート上に煙草の自動販売機はないので注意してください。霊場寺院の本堂や大師堂の回廊での野宿で事前に了解を求めたことはありませんが、翌朝に御礼を言って嫌な顔をされたことはありません。良識ある行動と火の始末だけは気をつけてください。
◎歩き遍路と云えば男の一人歩きが連想されがちですが、最近は夫婦連れと女性の歩き遍路さんが多いのに驚かされます。普段は若い異性と話すチャンスのない私には、それだけで極楽浄土のようでした。宿の週刊誌のグラビアに頭がクラクラしたり、すれ違う自転車の女子高生の仄かな甘い香りに目眩をしたりしたことはありましたが、クンダリニーを高めるには最適の修行かと。やはり、四国遍路は修行の旅なのです。(^^;;