掬水へんろ館目次前日翌日著者紹介
掬水へんろ館阿部春夫さんの実況遍路日記 《1999年3月13日》

天気:曇り後雨、風なし、気温やや低め、出発:5番森本旅館12日6時40分そして11番ふじや旅館到着16時、札所6番から11番まで、49586歩、走行距離27.8Km、所要時間:9時間2分、お接待:3回、内辞退1回、尺八献曲4寺、平均時速3.0Km、体重:測定出来ず、PHSアンテナ立たず

朝6時のニュースで午後から雨になるという。ところによって雷雨。お大師様、始めての遍路に少しきついのでは?とついぐちがでる。さすが森本のおかみさん気を利かして早めの朝食。宿賃6000円とは安い、別れを惜しんで出発。

途中、道を間違えて困っているとお大師様の化身で保護司の岡本さん6番札所を通過するがどうか?という。歩き遍路は歩くのかなと水を向けられる。足は痛い、荷物は重い、道は間違 う地獄に仏とはこのことあわてて「お願いします、お願いします」荷物が大きく軽の入り口につかえて入らない無理してねじ込む、

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法輪寺
法輪寺
切幡寺
切幡寺

8番熊谷寺にてカラープリンターで印刷した案内図とても判りやすい。前面交通止の工事個所があり法輪寺近くでまた道を間違う。20分ロスタイム。法輪寺の売店で焼き芋のお接待。おばちゃん「どこからきたん?」「信州です」「遠いとこから、この饅頭お食べ」「尺八は本堂に向かって吹くもんや・・・」そう言えば本堂と太子堂の区別がつかず苦労した。お礼に一曲。

大学の吹奏クラブのkさんに名刺を下さいいわれる。かわりに納め札をいただく。自転車での遍路と聞く約1時間ほど休んでしまったがとても楽しかった。

楽あれば苦あり雨が降り出す。しばらく濡れてあるく。10番さんの石段はきつい汗か涙か判らない。下で荷物預かりましょうかといわれたが持ち上げて良かった。雨の中で献曲。

11番藤井寺まで長い。途中リックの中が濡れていることに気がつきザックカバーをする。お大師様も良く側溝の溝に落ちる何度かお大師様の足が折れそうになる。私も膝が痛く足を引きずりお大師様にもたれかかる。同行二人いたわりあいながら歩く。いががですか?車の接待である。うれしさに目が輝く。とっさに「歩き遍路ですから」と断る。今日はお大師様と雨の中を歩こう。それにひどく濡れていて、新しい車にが可愛そう。

やっと15時30分、11番藤井寺に到着。般若心教も少し上手くなったフォルテとピアニシモでそれらしく聞こえる。献曲。明日の遍路ころがしを大師像の横から覗く。薄暗く陰気である。明日も雨と聞くと墓石が一つ増えそうな予感がしてあわてて宿に向かう。

「そこの水道で杖を洗って、もうみんなついているわよ!風呂に入るんなら早くして、その後女性が待っているのだから。」矢継ぎ早に情報が行き交う。どうもキャリアウーマンらしい旦那は良い妻をもらったと喜んでいることだろう。よろけるように部屋に入る。

PHSを調べるアンテナ立たず、テレビもモネー、ラジオもネー今日は静かに寝るかな。

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