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お遍路 歩いた四国八十八ヶ所四十二日の記録
白神忠志(しらがただし)お遍路 歩いた四国八十八ヶ所四十二日の記録 (洋々社,1997年)
ISBN4-89674-951-0

石油会社に勤務されていた50代後半の著者が1995年の3月から2年間で、4回42日間にわたって区切り打ちで歩いた記録です。上記の武藤氏と同様、『同行二人』の地図のほか、地形図も使い、綿密なコース計画を立てた上での遍路です。

著者は、自分の遍路はあくまでも「道楽遍路」であると強調しています。宿泊もホテルが中心、毎晩ビール1本と酒2本をたしなみ、行く先々で可愛いウェイトレス、若く美人の郵便局員などにマメに目をとめています。

国や四国4県の道路行政に対する厳しい視点が随所に見られます。高知市内に入る手前のギリギリの道幅の歩道のない道路のことなど、僕もそこを歩いたときまったく同様に感じたものです。

1回目の遍路で、奥尻島で「地獄を見た」という美女と出会います。この400ページ以上にわたる大作を深読みすると、この「奥尻美女」への恋がこの中年男性を次回以降の区切り打ちへと引っ張ってきたようにも感じられます。

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