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佐藤直樹 『「世間」の現象学 』 (青弓社,2001年)
ISBN4-7872-3194-4翻訳言葉としての「社会」が意味するものと、日常用語としての「世間」で表されるものとが似て非なるもの、いや本質的に異なった概念であると主張して、少なくとも日本国内の事象を考察するためには、「世間」を対象化して分析する必要があるとしています。戦後民主主義の中で、西欧的な「社会」の概念を前提とした初等・中等教育を受けた僕たちが、なぜ、あれほど親の世代と激しく対立しなくてはならなかったのかということのポイントが示されているように感じました。
そして本書では、最近の隣人訴訟などを例として、「世間」の機能を解明し、実は世代に関わらずそれが浸透していることを示しています。残念ながらというかやっぱりというか、その「世間」の感覚は僕たち世代をも包み込んでしぶとく次の世代にも伝えられていきつつあるようです。この歳になってみると、「世間」に身をゆだねて生きることがいかに安楽かを知ります。
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