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山頭火と四国遍路
横山良一山頭火と四国遍路 (平凡社,2003年)
ISBN4-582-63406-0

遍路中に山頭火の「人生即遍路」という碑を目にした方も多いと思います。種田山頭火は、明治15年(1882年)生まれ。九州、中国、四国を放浪し、晩年は松山市内で過ごして、昭和15年(1940年)に58歳で没しました。著者の言葉によれば「旅と酒と句に生きた人」です。

著者は、山頭火が詠んだ句を手がかりに、生前の山頭火を知る人を訪ねて話を聞き、山頭火の作品を引きながら、放浪俳人の四国における足跡をたどっています。記事は、その取材の旅と、山頭火の日記と、著者自身の歩き遍路の記憶とが渾然一体となって、山頭火の旅を疑似体験させてくれるかのようです。

もちろん、著者は写真家であり、本書も基本的に写真集です。写し出されているのはあくまでも現代の風景ですが、四国の遍路道を中心に、古い看板の残る町並み、路傍の仏、そして時代を経ても変わらぬ空の色…。山頭火が見たであろうそのような風景の数々は、現代の遍路である僕たちの目にも、実に懐かしく感じられます。

〔広 告〕
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