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エリック・L・ハリ(棚橋志行訳) 『サイバー戦争 』 (二見文庫,1998年)
ISBN4-576-98087-4天才の発明したロボット軍団が進化を遂げて、相互に戦争するというのがあらすじですが、そこには精神病にかかったマザーコンピュータや、白紙の状態から学習を繰り返して成熟した独立ロボットの人工知能がからんでいるという仕掛けになっています。
問い掛けられているのは、人間の本質的な価値が精神にあるとすれば、コンピュータで精神を実現した場合に、人間とコンピュータ=ロボットに本質的な違いはあるのか、ロボットの精神の方が優れているなら、進化の筋道として人間はロボットに道を譲るべきなのか…といった設問です。
アナログコンピュータやニューロコンピュータの技術を必要以上に持ち上げているところは、業界人間の私としては違和感がありますが、情報技術と人間の本来的な知力の対立という着眼点は重要なものだと思います。
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