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辰濃和男 『四国遍路 』 (岩波新書,2001年)
ISBN4-00-430727-91930年生まれ、朝日新聞で天声人語を担当されたりしたことのある著者が、プロの文章で四国遍路を語っています。1998年10月から2000年4月まで6回の区切り打ちです。
著者の遍路は2度目です。44歳のときに取材目的で徳島県と高知県を歩き、あとの半分は私的に歩いて1周しました。「それ以来ずっと、四国路のあちこちを歩いている自分の足先や杖の響きがこころのどこかに居すわっていた」ということです。
今回は、リタイアした後の旅でもあり、色々な人との出会いを楽しみ、また様々な想いを巡らせながらゆっくりと歩きます。舗装道路の「硬い道から山道に入り、やわらかな枯れ葉の上を歩くことになると『靴が喜んでいる』と書いています。僕も、同じような場面について「柔らかい土と草の感触に、足が喜んでいる」と書いたことがあるので、うれしくなってしまいました。
足摺岬に向かう民宿では、シカゴから来た遍路に出会います。「掬水へんろ館」でも紹介したことのあるターキントンさんに違いありません。ターキントンさんの日記にも、この宿での元新聞記者との出会いの様子が詳しく描かれています。
また、44番大宝寺では、1周目の遍路途中だった瞽女三味線の月岡祐紀子さんとの出会いも書かれています。
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